許容範囲を見直す:子供の画面使用時間のルールを見直す3つのステップ

Father with daughter discussing screen time rules

 

子育てとは、その時点で分かっていることに基づいて最善の決断を下し、その後、悪い結果が見られたり、新しい情報を得たりしたときに、その決断を修正していくというプロセスです。子育ての分野で白黒はっきりしたものはなく、画面使用時間も例外ではありません。子供たちに画面の使用を許可することで、教育的価値、社会的つながり、娯楽を与えることはできますが、それは過剰使用に陥りやすく、子供たちの健康とウェルビーイングに影響を与える可能性もあります。 

画面使用時間が長すぎる場合

子供の画面使用が手に負えなくなっていることに気づいたら、手綱を締める必要があると感じるかもしれません。ただし、画面使用時間のルールを見直すと(特にこれまでより寛容だった場合)、抵抗や感情的な反応、反発につながることがあります。もし仕方なく諦めて現状維持で行こうと思っているなら、家庭内での画面使用のルールと許容範囲を変えるために、思い切って行動を起こすことをお勧めします。重要なのは、プロセスを通じて子供をサポートしながら、これらの変更を効果的に実行する方法を理解していることです。デバイスに関しては、子供たちのウェルビーイングをサポートするために新しい期待値を設定するのに遅すぎるということはありません。

この記事では、緩めの画面使用時間のルールを撤回し、さまざまな発達段階における苛立ちや不満に対処し、子供が感情を処理できるようにするための戦略を探ります。そうすることで、不要な衝突を起こさずに、画面使用時間に関するより健康的な許容範囲を設定できます。

ステップ1:子供たちの感情を受け入れる

何らかの変更を加える前に、保護者は子供の感情的な反応に備えることが重要です。突然デバイスにアクセスできなくなったり、画面使用時間が減ったりすることを考えると、苛立ちや混乱、恨み、さらには怒りの感情が湧き上がってくることがあります。このような感情的な反応は正常であり、保護者として、私たちはルールを変更する際に共感し、支援的である必要があります。子供の抵抗に対して精神的にも感情的にも準備ができていれば、落ち着いてやり遂げることができます。 

子供が抵抗感を示したら、まずはその気持ちを認めてあげることです。例えば、子供が「そんなの不公平だよ!ルールなんて簡単に変えられないよ!」と言ったら、「不公平だと感じるのは分かるし、状況が変わるとイライラするよね。画面の時間を楽しんでいるのは分かるけど、あなたの健康と幸せも大切に思っているの。だから調整が必要なのよ。」などと伝えてみましょう。そして、保護者に子供たちがどう映っているのか、またはこの変更に繋がっている新しい情報を教えます。子供たちは賛成しないでしょうが、「なぜ」なのかを知る必要はあります。

目標は、子供が話を聞いてもらえたと感じられるようにしながら、ルール変更の理由を協調することです。こうすることで、感情的な反応がさらなる衝突に発展する可能性を減らすことができます。

 

father and son discussing screen time rules

 

ステップ2:年齢に応じた調整を実施し、反対意見に対応する

この話題を切り出し、子供が気持ちを伝えられるようにしたら、年齢に応じて画面使用時間のルールをどのように修正するかを検討する必要があります。基本的なアプローチ(目標を明確にし、子供たちに自立心を与えること)は同じですが、年齢の異なる子供たちは、新しい許容範囲に対して独自の反対意見や反応を示すでしょう。

幼児(2歳~5歳)

この年齢では、子供の画面使用時間を制限するべきですが、子供たちはまだ制限という概念を完全に理解していないかもしれません。画面使用が子供たちの日常生活の一部になっている場合、それを急に減らされると子供は反対するかもしれません。よくある反論としては、「まだ見ていたいのに!」とか、「iPadを返して!」といったものかもしれません。

対応方法:説明は、「少し遊んだらまた別のことをしよう。絵本を読み終わったらタブレットを使ってもいいけど、そのあとは外で遊ぼうね。」など、短く分かりやすいものにしておきます。2つの活動(どちらも保護者が受け入れられるもの)のどちらかを選択させることで、子供は自分で管理していると感じられるようになります。 例えば、「外で遊ぶかパズルをしてもいいよ。そうすれば、明日はまた画面の時間がもらえるよ。」というようにです。

一貫してルールを守り、感情の爆発に屈しないことが重要です。子供たちが泣いたり癇癪を起こした場合は、落ち着いてサポートしつつも上限についてはそのまま守ってください。 「怒りたい気持ちは分かるよ。楽しいことを途中で止めないといけないのは嫌だけど、次は別のことをしようね。」などと言えば、共感を示すことができます。

学童期(6歳~12歳)

子供たちは就学すると自立心が芽生え、画面使用は社会との関わりにより結びつくようになるかもしれません。子供たちはオンラインで友達と繋がったり、番組を観て仲間と話し合ったりするのが好きです。子供の画面使用を制限し始めると、「友達はみんなゲームしてるのに!」とか「今夜は好きな番組の次の回を見なきゃ!」などと反論するかもしれません。

対応方法:友達や興味のあることへの大切さに対して認識を示すことで、子供の気持ちを認めてあげましょう。「友達がそのゲームで遊んだり、その番組を観たりしているのは分かるし、見逃すのは嫌だよね。でも、明日はまた友達と過ごせるよ。今は画面から離れて休憩する時間だからね。」

代わりの活動を与えることで、移行を容易にすることもできます。例えば、「ゲームが好きなのは分かるけど、今は休憩しよう。でも、夕ご飯の後には家族でボードゲームをしよう。」というように、画面に頼らずにできる興味をそそる活動を提案することで、子供は他の活動を罰としてではなく、楽しいものとしてとらえるようになります。

許容範囲は試練であり、健康的な習慣の一部であることを子供に教えることもできます。「画面で過ごす時間を制限するのは難しいって分かるけど、今週ちょっと試してみて、どう感じるか見てみよう。どうだったかは来週また話し合いましょう。」こうすることで、子供たちや家族にとって物事がうまく進んでいるかどうかに応じて、徐々にルールを見直せるということを、子供たちに知ってもらえます。

青年期(13歳以上)

10代の子供たちは、画面使用の許容範囲を変更することに最も反抗する傾向があり、特に自分たちの自立性を侵害されていると感じた場合はそれが顕著に現れます。子供たちの画面使用時間を減らそうとすると、「私を子供扱いしてるでしょ!」とか「これが私にとってどんなに大事か分かってない!」といった反論がよくあります。 

対応方法:ここで鍵となるのは、オープンで正直なコミュニケーションです。頭ごなしに命令するのではなく、保護者は自分たちの考えを説明し、子供たちと対話できるようにしましょう。「あなたが成長して画面の使い方に責任を持つようになったのは分かる。でも、デバイスで過ごす時間の長さを心配しているの。睡眠や気分、友達や家族と過ごす時間にも影響が出ているわ。」などと言ってみてはどうでしょう。

これらの話し合いを利用して、10代の子供たちが自己管理できる範囲を特定できるように支援します。例えば、「1日の特定の時間だけスマホを使うっていうのはどうかな?まずは、家族の夕食の時間や寝る1時間前に、携帯を片づけてみんなでくつろぐ時間を作るところから始められるんじゃない?」という具合にです。

別の対処方法としては、ルールについて子供たちにアドバイスを与えることです。「社会との繋がりを大切にしているのは分かるわ。だから一緒に上限を決めてみよう。スクリーンタイムはどれくらいが妥当だと思う?他のことをするのにいつだったらデバイスをオフにできるかな?」

子供が学校の課題や課外活動が多すぎると主張する場合は、バランスをとることの必要性について再認識させましょう。「学校やそれ以外の活動で忙しいのは分かるわ。だからこそ、画面を使う時間を制限してそういう活動に集中できる余裕を作る必要があるの。それに、そうすると気を散らさずにリラックスする時間もできるよ。」

子供の年齢にかかわらず、ここで重要なのは、子供が変化に不満を抱くことを覚悟しておくことです。物事を変更していくのに、子供たちが保護者の見識や決定を完全に理解したり賛成したりする必要はありません。画面から離れることを子供と話し合う方法に関しての詳しいヒントについては、こちらの記事をご覧ください

ステップ3:一貫性を保ち、肯定的なことへの強化を行う

画面使用のルールを見直す際に保護者が直面する最大の課題の1つは、新しい許容範囲を貫き通すことです。特に、子供たちの感情が高ぶっているときには、降参して古い習慣に戻ってしまうのは簡単なことです。しかし、ルールを明確にしてそれに従えば、子供はやがて適応するようになります。デバイスを制限したときに極度の調整不全が見られる場合は、デバイスやデジタルメディアへの不健康な依存が生じている可能性が高いため、前に踏み込む必要があることを示す重要な兆候です。

子供が新しい許容範囲に従ったときに、良くできた部分を強調していくことも役に立ちます。例えば、「今日はスクリーンタイムをうまく管理できてすごいと思ってるよ。友達と外で過ごせたのもよかったね!」などと伝えてみましょう。よい行動を強化することで、子供たちが自分でよい選択をする能力が高まります。学校の課題に集中できるようになった、夜に眠りにつきやすくなった、全体的に楽しそうにしているようになったなど、気づいた良い点を指摘することでも、デバイスのルールの変更と気持ちや行動のつながりを子供たちが理解しやすくなります。

正しいことだと確信する

子供の画面使用に対する許容範囲を見直すのは決して簡単ではありません。特に、前から決められていたルールを撤回する場合はなおさらです。子供たちは不満や反抗、さらには憤りさえも表すでしょう。子供たちの感情を受け止め、オープンなコミュニケーションを維持し、年齢に応じた対策を実行することで、より健全な画面使用の習慣を身に着けさせることができます。 

このプロセスはバランスを取ることが目的であり、罰を与えることではないということを忘れないでください。Qustodioのようなペアレンタルコントロールの機能を使用して、時間制限を設定したり、不適切なコンテンツを制限したりすることで、新しい期待値とルールを管理しやすくなります。ルールを一貫して適用することで、総合的な健康をサポートする方法で、子供たちはスクリーンタイムを管理することを学びます。

Qustodio dashboard | kids screen time

Qustodioは、家族を保護するのにどう役立ちますか?

Qustodioは、お子様をオンラインで安全に保ち、健康的なデジタルの習慣を身につけるのに役立つ最良の方法です。弊社のペアレンタルコントロールツールでは、お子様たちが不適切なコンテンツにアクセスしたり、画面の前で長時間過ごしたりしないようにします。

無料で開始 無料で開始